2023年11月

2023年11月26日

西町児童公園に残る都市公園の近代化遺産

京都市上京区一条通紙屋川下る西町にある西町児童公園を探索しました。西町児童公園は昭和16年6月10日に開園した児童公園で、昭和10年代に土地区画整理事業や住宅地の改良事業等で京都市内各地に造られたものの1つです。
※昭和10年代に京都市内各地に開園した児童公園・都市公園に関しては、紫野柳公園の記事にて触れています。
紫野柳公園に残る都市公園の近代化遺産

20西町児童公園北門 昭和16年6月10日 上京区西町










西町児童公園北門。
21西町児童公園北門










西町児童公園北門公園内から。
22西町児童公園










北門の門柱には、半球の装飾があります。入口のカーブが絶妙。
23西町児童公園北門銘板










北門の銘板。旧字体が使われており、開園当時のものと思われます。
24西町児童公園西門










西町児童公園西門。北門と違い装飾はシンプルです。
25西町児童公園西塀










西門と塀。
26西町児童公園東門










西町児童公園東門。西門と同じデザイン。北門には半円級の装飾と銘板があり、北門が公園の正門だったことが分かります。
27西町児童公園北東角










西町児童公園北東角の塀。隅切りがされています。土地区画の関係でこうなった可能性はありますが、もしかすると鬼門除けの意識もあったのかもしれません。
28西町児童公園ベンチ










公園内には開園当時と思われるベンチが残されています。脚のアーチが古さを感じます。
29西町児童公園ベンチ










別のベンチ。同じ形です。
30西町児童公園砂場










砂場。不定形の形をしており、角は丸く仕上げられています。
31西町児童公園水飲み場跡か










公園の東端にあったコンクリート構造物。コの字のコンクリートの縁と真ん中の設置跡から、手洗い場か水飲み場と思われます。

西町児童公園は開園当時の遺構が豊富に残されています。しかし、充分に管理されているとはあまり言えない状況。いずれ改修でこれらの遺構が失われる恐れがあります。


besan2005 at 20:32|PermalinkComments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 京都府 | 戦前の都市公園

円町児童公園に残る都市公園の近代化遺産

京都市中京区西ノ京北円町にある円町児童公園を探索しました。円町児童公園は昭和15年10月10日に開園した児童公園で、昭和10年代に土地区画整理事業や住宅地の改良事業等で京都市内各地に造られたものの1つです。
※昭和10年代に京都市内各地に開園した児童公園・都市公園に関しては、紫野柳公園の記事にて触れています。
紫野柳公園に残る都市公園の近代化遺産

14円町児童公園西側北門 昭和15年10月10日 中京区西ノ京北円町










円町児童公園西側北門。
15円町児童公園西側北門銘板










西側北門の門柱には円町児童公園の銘板があります。旧字体で書かれているため、開園当時のものと思われます。
16円町児童公園西側南門










円町児童公園西側南門。西側北門と全く同じデザインです。
こちらに銘板はありません。
17円町児童公園西塀










円町児童公園西側ライン。公園の敷地が佐井通りより高いため、石垣の擁壁の上に塀を設けています。
18円町児童公園東塀










対して東側は公園との敷地境程度の低い塀があります。
19円町児童公園東側北門










円町児童公園東側北門。塀や門柱は西側の2つの門と同じシンプルなデザインです。
ちなみに南側にも公園入口が設けられており、かつては門があったと思われますが、現在は失われています。
IMG_5449










円町児童公園は新しくトイレが作られた際に一緒に改修されたのか、公園内には開園当時のものと思われるものはありませんでした。しかし、西側の2つの門と東側の門と東西の塀、西側北門の銘板は開園当時のものと思われ、戦前の京都市の児童公園の様子を伝える貴重な遺構となっています。


besan2005 at 11:58|PermalinkComments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 京都府 | 戦前の都市公園

2023年11月18日

西ノ京児童公園に残る都市公園の近代化遺産

京都市中京区西ノ京笠殿町にある西ノ京児童公園を探索しました。
西ノ京児童公園は昭和14年8月1日に開園した児童公園で、昭和10年代に土地区画整理事業や住宅地の改良事業等で京都市内各地に造られたものの1つです。

※昭和10年代に京都市内各地に開園した児童公園・都市公園に関しては、紫野柳公園の記事にて触れています。
紫野柳公園に残る都市公園の近代化遺産

3西ノ京児童公園北門










西ノ京児童公園西門。
4西ノ京児童公園北門










西門を公園側から。京都市内の戦前の児童公園はほぼ門柱と塀はコンクリート製ですが、各公園によって意匠が異なりますし、同じ公園でも門ごとにデザインが異なる場合もあります。
西門は開口部側の角をアールにしただけのシンプルなもの。
1西ノ京児童公園西門 昭和14年8月1日 中京区西ノ京笠殿町










北側西門。西門と同じデザイン。
2西ノ京児童公園西門










北側西門を公園側から。
5西ノ京児童公園北門










北側東門。西ノ京児童公園の3つの門は全て同じデザイン。
6西ノ京児童公園北門










北側東門を公園側から。
7西ノ京児童公園北西隅塀










西ノ京児童公園の北西角の塀。隅が切られています。
8西ノ京児童公園西塀










北側の塀。四角を基調としたシンプルなデザイン。
西ノ京児童公園内には数は少ないですが、開園当時の遺構がいくつか残されています。
9西ノ京児童公園ベンチ










コンクリート製のベンチ。角を丸く仕上げています。古いタイプのもの。
10西ノ京児童公園ベンチ










別のベンチ。同じデザイン。
11西ノ京児童公園国旗掲揚台










公園の東端にあるコンクリート構造物。
12西ノ京児童公園国旗掲揚台










裏側を見ると国旗掲揚台だとわかります。戦前の公園には大抵国旗掲揚台がありました。
紀元二千六百年記念で設置されたものも多く見かけます。
13西ノ京児童公園地蔵堂










京都市内の児童公園・都市公園ではお地蔵さんの祠をよく見かけます。京都では一般的な地蔵盆。地区の地蔵盆の際のお祭りの場として住民が集う場として最適だったのでしょう。

西ノ京児童公園は比較的開園当初の姿を留めていますが、外周の門や塀など痛みも目立ち、開放的でより地域住民に利用しやすい公園整備を目指す京都市は近いうちに改修を行い、古いコンクリートの塀や門などは撤去される可能性もあります。

besan2005 at 16:33|PermalinkComments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 京都府 | 戦前の都市公園

2023年11月17日

紫野柳児童公園に残る都市公園としての近代化遺産。

昭和10年代、京都市では分譲地開発としての土地区画整理事業や住宅地の環境改良等で市内各地に児童公園が造られました。それらはこれまでの景勝地としての風致公園ではなく、都会の中の都市公園として作られました。児童公園の特徴として、仝園の区画をコンクリートの塀で囲み、門を設ける。⇒袈颪篋従譴覆匹了匐,遊べる施設を設ける。ベンチやラジオ塔などを設置して、地域住民向けの憩いの場所とする。などの特徴があります。それらの施設は当時の流行の建築デザインを取り入れたものが多く、近代化遺産として貴重なものとなっており、12ヶ所は選奨土木遺産にも認定されています。
昭和10年11月1日に都市公園として再整備され開園した船岡山公園は2018年に探索をしましたが、
船岡山公園に残る近代化遺産

調べていくと京都市内の各地に戦前に開設された児童公園が現役の公園として60ヶ所も残り、うち、42ヶ所が何らかの開設当時の施設が残されていることが分かりました。しかし、現在も地区の現役の公園であるため改修が進んでおり、数年前まで多くの開設当初の遺構が残されていた公園も最近改修で全て撤去された公園もいくつかありました。そこで、今からでも開設当初の遺構が残されている京都市内の児童公園を探索し、その記録を残していこうと考えました。

最初に紹介するのは、上京区紫野上柳町にある紫野柳公園。
104紫野柳公園南側西門 昭和10年5月14日 北区紫野上柳町










紫野柳公園南側西門。紫野柳公園は昭和10年5月14日に開園した児童公園で、京都市内の児童公園でも初期の開設になります。紫野柳公園のある紫野地区の土地区画整理事業に合わせて造られた公園で、現在も開園当初の遺構が多く残されています。
105紫野柳公園南側東門










南側東門。
106紫野柳公園南側東門










南側東門を公園側から。門柱は意匠的なデザインです。
107紫野柳公園西門










西門。こちらは南側の2つの門柱とは違うデザインの門柱です。
108紫野柳公園南塀










南塀。
さて、紫野柳公園には有名な遺構があります。
109紫野柳公園ラジオ塔










それが公園東端にあるラジオ塔です。
110紫野柳公園ラジオ塔










111紫野柳公園ラジオ塔










京都市内には現存するラジオ塔が7か所ありますが、この紫野柳公園のラジオ塔が他と違うのは、付属のステージ・塀・ベンチもそのまま残されていることです。
IMG_5500










ベンチの背もたれと兼ねている塀には円形の意匠が。角の柱には横線が入り、いわゆるドイツ表現主義的な意匠が見られるとのこと。
112紫野柳公園ラジオ塔










ラジオ塔のアップ。ラジオ塔は様々なデザインのものが造られ、京都では燈籠型が多めですが、紫野柳公園のラジオ塔は近代的な形です。
113紫野柳公園ラジオ塔
 









スピーカーのあった場所には装飾的な金具が。その上の丸い穴には時計がはまっていたそうです。

114紫野柳公園ラジオ塔













裏側には受信機を収めていた穴が。
115紫野柳公園ラジオ塔内部










内部の様子。なんか赤い文字が書かれていますが、当時の物でしょうか・・・?
116紫野柳公園










紫野柳公園には他にも当時の設備が残されています。
117紫野柳公園藤棚テーブル










バーゴラのテーブル。戦前の児童公園には藤棚のバーゴラがよく設置されていました。
118紫野柳公園長ベンチ










コンクリート製の長いベンチ。背後の半円と同じく当初の物かと。

120紫野柳公園コンクリート製遊具










コンクリート製の遊具。
119紫野柳公園コンクリート製遊具










他の戦前の児童公園にも同じものが残されているようです。それは今後の探索にて。

121紫野柳公園土地区画整理記念碑










土地区画整理事業で造られた紫野柳公園には、それを記念した石碑があります。「区画整理之碑」の下には区画整理事業についての碑文が刻まれています。
122紫野柳公園記念碑










その隣にある記念碑。読みにくいですが、これも土地区画整理事業に関する記念碑。

紫野柳公園は選奨土木遺産に認定された戦前に開園した12か所の児童公園のうち、最も開園当初の姿を留めている都市公園として近代化遺産として貴重な公園となっています。

※土木学会認定選奨土木遺産の京都市内児童公園(年代順)

紫野宮西児童公園(北区 昭和10年5月14日 ベンチ・地蔵尊)

〇紫野柳児童公園(北区 昭和10年5月14日 門柱・ラジオ塔・土地区画整理記念碑など)


〇下鴨森ガ前児童公園(北区 昭和10年5月14日 門柱・花壇・国旗掲揚台など)

〇あおい(下鴨膳部)児童公園(北区 昭和10年5月14日 門柱・国旗掲揚台・土地区画整理記念碑など)


高原児童公園(北区 昭和13年5月24日 門柱・竣工記念水飲み場・日時計など)


〇地蔵本児童公園(北区 昭和13年5月24日 門柱・国旗掲揚台座など)

比永城児童公園(南区 昭和13年5月24日 門柱・水飲み場・バーゴラ・地蔵尊など)


橘児童公園(上京区 昭和14年7月1日 ラジオ塔・地蔵尊)


〇小松原児童公園(北区 昭和14年7月20日 ラジオ塔・国旗掲揚台・プール跡など)

西ノ京児童公園(中京区 昭和14年8月1日 門柱・ベンチ・国旗掲揚台など)

〇萩児童公園(左京区 昭和15年12月1日 門柱・ラジオ塔・国旗掲揚台・土地区画整理記念碑など)


〇六條院児童公園(下京区 昭和17年8月15日 門柱・国旗掲揚台・水飲み場・噴水跡・プール跡など)




besan2005 at 19:54|PermalinkComments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 京都府 | 戦前の都市公園
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