2005年09月26日

行き交う人々を見つめ続けて400年

東海道の終点 三条大橋

「五十三次」で有名な東海道は、日本橋が起点ですが、さて終点はというと、
京都にある三条大橋なのです。
三条大橋は、室町時代には架かってたようなのですが、確実に記録として
現れるのは、天正十八年(1590)に増田長盛が豊臣秀吉の命により
立派な橋を架けたという記録です。
この増田長盛という人物は、豊臣秀吉の家臣で五奉行の一人であったわけですが、
この工事以降、三条大橋は京にかかる主要な橋の一つになるわけです。

現在の三条大橋は、昭和25年に架けられたものですが、
東海道の終点であることと京都の景観から、
和風の太鼓橋のデザインになっており、欄干もちゃんとヒノキで造られています。

しかし、この三条大橋にはもっとすごいものが使われているのです。

400年前の擬宝珠

この写真は、三条大橋の欄干の親柱につけられている「擬宝珠」(ぎぼし)
というタマネギ形の青銅製の飾りなんですが、よく見ると、
なにやら銘文が彫られています。そこには「天正十八年」
という文字も刻まれていますが・・・
そう、実はこの擬宝珠、豊臣秀吉の命で架けさせた三条大橋に付けられていた
擬宝珠そのものなんです。つまり約400年前の擬宝珠なわけですね。

現在、その400年前の擬宝珠が14個付けられています。
橋に付けられている擬宝珠のほとんどが400年前のものなのです。
天正十八年に架けられた橋に付けられて以来、洪水で流されるたび
川の中から引き上げられて新しい橋に付けられるという事を繰り返してきた
この擬宝珠。400年もの間、橋を渡る色んな時代の人々を見続けてきたのだと
思うと、なんだか不思議な感じがしますね。時間軸は違えど、400年前の人と
同じものをこの目で見ているわけですから。

擬宝珠の一つには、幕末の池田屋騒動で新選組か倒幕派のどっちかが付けた
刀傷も残ってます。




besan2005 at 20:25│Comments(4)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 古い橋 

トラックバックURL

この記事へのコメント

1. Posted by きつね   2005年09月26日 22:07
素晴らしい逸品ですね。陳腐な私の言葉で評価できません。
2. Posted by べーさん   2005年09月26日 22:19
実は、私もほんの2年前に初めて知ったんですw
3. Posted by yapoo   2005年09月27日 04:20
自分が一番歴史ロマンに浸る瞬間って
この鐘のように「昔の人も見てたんだろうな〜」って時です。
自分だけかもしれないけど
ひっそり祭られてる古木とか
ひっそり残ってる里山の古道や
幹線道路に分断された昔の古道を見つけると
その当時の風景を想像したりして
何だか不思議な感じになります。

ってこんな事人に言うのは初めてなので
ちょっと恥ずかしかったりしますが(^^ゞ
4. Posted by べーさん   2005年09月27日 06:37
>>YAPOOさん

私が史学を専攻することになったきっかけは
まさにその理由ですね。
小さいころ、実家の裏山で土器を拾ったのが
そもそもの始まりなんですが、
1000年以上前のものがこうして自分の手にある
不思議な感覚は今も昔も変わりませんね。

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
訪問者数
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

最新の記事
最新のお客様のご意見