2006年11月19日

「魚の楽園は・・・用水路!」

アユモドキ保護看板








本日午後7:30から、NHKの「ダーウィンが来た」にて
岡山のアユモドキの生態を紹介していました。


アユモドキ







生息地は、本当に町中を流れる用水路。しかし、その用水路の環境は素晴らしく、
水は透き通り、水草が揺らいでいました。
水路には、十分目で確認できるくらいのおびただしい数の魚が。
番組では、スジシマドジョウ・イチモンジタナゴ・カマツカ・オヤニラミが紹介されていましたが、他にも、フナやオイカワも泳いでいました。
集落の用水路という身近な場所に、イチモンジタナゴやスジシマドジョウがたくさんいるというのは、なんともうらやましい限りですが、それ以上に素晴らしいのは
天然記念物のアユモドキが生息していること。
番組では複数匹泳いでいるシーンが写されていて、ちゃんとそこに根付いている
稀有な水路ということを紹介していました。

また、住宅地そばの休耕田を利用して水路の水を休耕田に水を引き込み、そこに水路中のアユモドキが産卵のため一斉に集る様子は圧巻でした。こんなシーン、
中々見れないですよね。あの産卵シーンは本当に貴重。

孵化したアユモドキの稚魚がナマズに追われるシーンもありました。
水路の石垣に逃げ込んで難を逃れましたが、ここで、はっと気づかされました。
水路が昔ながらの石垣だからこそ逃げ込んで生き延びられた稚魚。
これがコンクリート張りなら・・・。恐らく生存率はぐっと少なくなったでしょうね。また、生まれてすぐの稚魚は休耕田でしばらく育成するそうですが、
冬の間にしか水を入れない休耕田には天敵となる他の魚が入ってこない。
なので、敵に襲われることなく安心して成長するわけです。

このアユモドキの生息・繁殖には地元の住人の努力が大きく関わっています。
水路の掃除や水質などの水路環境の保全、繁殖期には産卵・育成場所である
休耕田を農家から借りて水路へ水を流入。
この努力のおかげでアユモドキは
守られているんですね。水路を大きく改修せず石積みのままにしているのも
地元の人たちの理解と協力の賜物でしょう。

また、休耕田使う理由も現在の雑草が無くコンクリで固められている水田では繁殖しないため、わざわざ草ぼうぼうの休耕田を保全してアユモドキの産卵に当てているのです。

これだけ地域ぐるみで保全の努力がされているのには頭が下がります。
本来なら生息域の地名や水路名の紹介はご法度だけど、この番組は堂々と
紹介されていました。それは、地域の人たちの自信の表れなのかもしれません。

我々が目の黒いうちは密漁や外来魚の放流といった行為は絶対させないという。
孵化した稚魚の観察会をやっているくらいですので。

今日の放送は日淡ファンなら大満足の内容だったと思います。
録画しておいてよかったぁ。見逃した人はカワイソー。
と言いたいところですが、テレビ雑誌を確認すると、
11/23(木)深夜2:15に再放送するようです。
日付変わって金曜になりますね。あくまで予定ですけど。

ところで、水路が空けられてアユモドキたちが休耕田に向かうシーンで
婚姻色を出したカネヒラやフナが一緒に行こうとして柵を抜けられず
難儀していたのと、アユモドキの交尾シーンで、ちゃっかりスジシマが
写っていたのにはワラタw


besan2005 at 20:37│Comments(4) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック (旧版)その他 

この記事へのコメント

1. Posted by Zacco   2006年11月19日 23:03
私もビデオに録画しました。
べーさんも記事の中で紹介されていますが、地域住民の方々の取り組みが一番心惹かれるものがありました。
特に今日アナカリスが一面に茂って足を取られる様な場所でガサをしたからかもしれません。(笑)

昔の生活では自然を変えながらも調和を取るすべを知っていたのでしょうね。
今はそこに何が棲んでいるかさえ知らない人がいるのは悲しいことです。

私も色々な魚を探しながら見ていました。
2. Posted by べーさん@携帯   2006年11月20日 21:14
zaccoさん。そうなんですよね。地域住民の方の努力に心引かれるものありました。でも、こういった活動はまだまだ少数なのかもしれません。
3. Posted by きつね   2006年11月20日 23:05
カワイソーな人です。見たかった。
金曜のその時間はきついっすね。HDレコーダー買わなきゃかな。
4. Posted by べーさん@携帯   2006年11月21日 05:56
きつねさん。ビデオテープ録画ででも。一見の価値ありです。

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