2007年09月04日
やぁ、これはカワイイ須恵器ですね。
共同調査する立命館大の学生が杯身(つきみ)と呼ばれる食器(直径15センチ)の内側に、白く丸い肉球らしき跡が五つ並んでいるのを発見した。
センターの担当者は「器を焼く直前に偶然、動物の足が付いたと思われる。埋葬当時は気付かなかったのでは」と指摘。地元の同古墳群保存会メンバーからは「猫好きの権力者のために作ったのかも」との声も。
記事と写真は読売新聞webからの引用ですが、
言われて見れば猫の足跡のような・・・?
よく車のボンネットに猫の足跡がついていたりしますが、
確かにこの肉球具合は似ているような気もします。
ここで、「ヌコカワエエ」で終ってはいけません。
仮にこれが猫の足跡だった場合、これまでの定説が
大きく変わる事になります。
それまで、日本の猫は遣唐使が盛んだった8世紀に
ネズミから経典などを守るため大陸からつれてこられたのが
定着したと伝えられました。
しかし、この須恵器は6世紀のもの。200年前にはすでに猫が
いたことになります。となると、猫が日本へ入ってきた理由も
変わってくるのです。仏教以前の猫の移入となると、やはり
ネズミから米などの作物を守るためと考えたほうが自然でしょうか。
歴史的意味合いはともかく、私としては何故
猫の足跡を残したまま製品にしたのかですねぇ。
猫の肉球がしっかりつくにはロクロから引き上げてまもない、
乾ききってない状態でないとつきませんよね。
その段階で気づけば直しますし、乾いて窯入れ前に気づいたなら
ボツにするはずです。
となると・・・
よっぽどの猫好きで肉球をそのままにして焼き上げたかったか、
よっぽどのモノグサなひとだったか。
のどちらかしか思い浮かばないんですが。
もし仮に前者のかなりの猫好きの人だったなら・・・
こんな感じの人だったんでしょうかねぇ。
(この記事見たとき、この4コマがまっ先に思い浮かびましたw)
この記事へのコメント
かなり癒されましたなw
調査されたスタッフも
驚かれたことでしょう。
山猫の可能性は無いのかなぁ?www
自分も、ロクロ挽きして、
乾燥中の製品を猫にふまれてしまい、
全然気付かずに、そのまま
焼いてしまった事があります。
大量に作って並べますけど、
乾いてくると陰影がハッキリ
しなくなるし、
窯に入れる時は、ある程度の数を
流れ作業的に重ねますから、
慣れている職人ほど、
気付かないのかもしれませんw
うちの会社でも話題になってました。
考古では稀に見る癒しネタww
山猫の可能性もありますが、ネコは犬と違いかなり警戒心ありますので、元々野生であっても、すでにかなり飼いならされイエネコ化してた可能性ありますね。もしかすると、起源は弥生時代、貯蔵された穀物をネズミから守るために野生のネコを飼いならしたことから始まり、次第に本土の野生の猫は家禽化した猫や大陸から渡来した猫と混血し、野生の猫は滅びたと推測も出来ます。
なるほど、大量に製作していると気づかないことも。確かにありますね。大量に焼いて大量に出荷。昔のことだからなおさら。でも私は猫好きの仕業のほうがなんとなく親近感が沸くようなwww
三毛猫も渡来系?(いつの時代を基準にするかによりますが…)
権力者が猫好きだったら、もっとデザインされたものが沢山出るでしょうね。
たぶん、偶然。
とすると、やはり焼いちゃえ〜、一緒に埋葬しちゃえ〜って勢いで。
勢い?
畔なまくんも勢いだし…。
今のところ在来種は存在せず、奈良時代くらいに大陸から渡来したとなってます。
埴輪にしろ、線刻画にしろ猫は見つかってない(はず)なので。
犬はありますよ。縄文の貝塚からも骨が出土してますし。
しかし、こうなると分かりませんね。(この足型が猫と確定されればの話ですが)ヤマネコはいたかもしれません。
今回のは偶然だったんでしょうね。
まこと氏の言うとおり気づかずに・・・
という可能性大でしょうが、猫が工房に入ってくるには、相当飼いならされていないといけません。