2008年09月22日
私的には近代化遺産としての価値ある映像です。
近年取り壊された旧長崎刑務所というのがあります。
明治40年に山下啓次郎が設計した煉瓦造りの洋館で、
規模もかなり大きく近代化遺産としても貴重な建築物でしたが、
刑務所移転のため取り壊されてしまいました。
解体中に一般公開があったらしいのですが、
その様子を撮影された方の動画がYouTubeにUPされていたので
紹介したいと思います。
こうやってみるとかなり崩壊してますが、取り壊されたところ以外
煉瓦の壁は意外としっかり残っているのに驚きます。
しかし、この荒れようはまさに廃墟。バイオハザードとかの
舞台を思い出しますねw
しかし規模が広い。本館だけでも保存できなかったかなと思うと
ちょっと残念です。
刑務所というと負のイメージが付きまといますが、明治の刑務所は
近代化を目指す国家の威信をかけてますから、かなりレベルは高いんです。
もうすでに存在しない石造りの鹿児島刑務所もかつてはかなり優れた建築でした。刑務所じゃなかったら、そのまま役所かヘタするとお屋敷にもなりそうな勢い。現存している奈良少年刑務所も明治の建築ですが、見た目はテーマパークのようです。
とにかく、動画をとってくれた方には感謝。どちらかというと廃墟好きの人に
人気あるようですが、近代化遺産の視点から見てもかなり貴重な動画ですよ。