2021年10月10日
伊根町・新井崎砲台跡探索レポ日記
京都府伊根町にある新井崎砲台跡の探索レポ日記です。
新井崎砲台は舞鶴港の防衛のため、昭和10年に設置された陸軍の砲台で、21センチ加農砲が4門配備され、周辺には探照灯・弾薬庫・営舎などがあり、海軍の監視所もありました。
伊根町誌に収録されている新井崎砲台の配置図。
新井崎砲台遺構配置図。
現在、新井崎砲台跡地は砲台は新道により削り取られ消失していますが、それ以外の遺構がいくつか残されています。特に砲具庫などの建物が残されているのは貴重です。
砲具庫。新井崎砲台跡に残されている唯一の木造建物。
反対側から。
裏側。現在は農機具倉庫になっていますが、当時の建物が今でも残されているのは貴重。
砲具庫の横にはコンクリート造の油庫があります。
砲具庫・油庫の前にある井戸。これも当時の物。
井戸の蓋の重しに再利用されている「陸」境界杭。
井戸の裏にある石積擁壁。
砲具庫の裏に遺棄されたコンクリート製の貯水槽。
砲具庫の道を挟んだ畑の中にある便所跡の建物。コンクリート造の便所って珍しいかな。
農道脇に残る当時の石積擁壁。伊根町誌の配置図では、火薬置場や弾薬庫へと通じる道だった感じ。
道をたどって山側の方へ向かうと。
境界杭が倒れていました。
防三六の文字があります。ここから山中に入ると、
観測所の跡が残されています。再び集落へ。
防一八の境界杭。
防一九の境界杭。
民家裏の畑に倒れている「陸」境界杭。他にも境界杭はありそうです。
※新井崎砲台の南約500mには海軍の新井崎防備衛所がありました。
今回裏づける資料を発見し、再探索・記事作成を行いましたので、こちらもご覧ください。
※伊根町・新井崎防備衛所 遺構探索レポ日記