2020年05月24日
南丹市・京丹波町の戦前木造校舎&近代建築探訪レポ日記
前回、京丹波町にある旧須知小学校の木造校舎群を探索しレポ日記に書きましたが、京都府南丹市の奥地と京丹波町には他にもいくつか戦前の旧木造校舎があるので探訪してきました。ちなみに戦後の木造校舎もいくつか残されていますが、ここでは戦前築と思われる木造校舎(一部を除く)と、探訪中に見かけた近代建築も合わせて紹介します。

国道9号線から八木に入り大堰川を越えてひたすら山道を走り、まず最初に訪れたのは、
南丹市八木町神吉地区にある旧神吉小学校及時館。

現在は廃校となっている旧神吉小学校の戦前の校舎を記念館として保存したものと思われます。
恐らく昭和初期頃。

戦前らしい下見板張りのシンプルな外観です。

正面玄関の上部にはサイレンが残されていました。覆いがまるで燈籠のようなデザイン。

内部も昔の姿を留めています。神吉小学校が廃校したあとは神吉診療所として利用されているそうですが、私が見た感じでは使われていないようにも見えました。

次に訪れたのは、かやぶきの里に近い南丹市美山町内久保地区にある旧内久保小学校。

京都府近代化遺産調査報告書によれば明治39年築とのこと。

正面玄関には城郭風の屋根を設け、屋根の棟上には小さい望楼を設けるなど、まるで五稜郭の箱館奉行所を彷彿とさせる佇まい。

講堂内部。ほぼ当時のまま残されている感じ。

玄関が開いてて入っても良い感じだったので、廊下の部分だけお邪魔。

旧内久保小学校は山村の小さな学校だったのでしょうが、明治39年築の木造校舎が今でもほぼオリジナルの状態で残されているのは貴重かと。現在は内久保公民館として使用されています。

お次は南丹市日吉町にある旧五ヶ庄小学校体育館。

戦後の築に見えますが、気になったので撮影。

ただ、戦前でもこういうデザインの体育館があったりするから外観だけでは判断は難しい。

体育館の隣には戦後築の古い校舎が。そういえば自分が小学生の頃はこんな感じの校舎だったなぁと懐かしい気分に。
ここから国道9号線へと戻り京都縦貫道みずほIC近くにある京丹波町桧山地区へ。

旧桧山郵便局。京丹波町桧山。

京都府近代化遺産調査報告書によれば昭和9年築とのこと。改造は大きいけれど2階部分に面影が残ります。

旧桧山郵便局の近くにある橋爪橋。欄干のデザインが珍しい。

昭和11年3月架橋。

桧山地区には旧桧山小学校と旧須知高校桧山分校の木造校舎がありますが、いずれも戦後なのでここではスルー。次回、綾部市の山奥にある戦前築の木造校舎を訪ねます。その校舎、別の物でも有名なんですよね。