2022年04月04日
伊賀市の近代建築探索レポ日記
4/2と4/3の1泊2日で三重県の伊賀市と名張市の近代建築探索の旅に出てました。
初日は伊賀市。伊賀鉄道茅町駅からスタート。何故茅町駅かというと、無料のレンタサイクルを借りれるからです。数は少ないですが。なので今回は自転車という機動力でサクサクと探索します。
その茅町駅。開業は大正11年。当時の駅舎か分かりませんが古いのは確か。戦前かと思います。
桑町集議所。伊賀市上野桑町。大正期。中々立派な洋館。
伊賀市近辺では公民館ではなく集議所と言うようですね。
内部の様子。
旧いとう旅館。伊賀市上野桑町。明治〜大正期。国登録有形文化財。内部には豪華な格天井の大広間があるそうです。
S邸。伊賀市上野池町。大きな和風建築の民家。
脇には小さく可愛らしい洋館が付属しています。
格子窓の装飾。
寺町集議所。伊賀市上野寺町。気になった建物。
日本聖公会上野聖ヨハネ教会。伊賀市上野忍町。昭和12年。
地元の宮大工さんが建てたそう。中々いい雰囲気の建物。
玄関の外灯の装飾が可愛い。
定礎には消えかかってますが「1937」の文字があります。
内部も当時の面影が残されています。礼拝室見てみたかったですね。
小林建材店。伊賀市上野忍町。1階外壁が煉瓦という凝りよう。
ここから西方向へ。
I邸。伊賀市上野忍町。
奥に和洋折衷な主屋があります。
門柱と塀が良い感じでした。
K邸。伊賀市上野三之西町。
立派な洋館が付属しています。壁面のテラコッタの装飾も素敵。
ごんじゃ理容室。伊賀市上野福居町。たまたま見かけた建物ですが、その魅惑の佇まいに思わず声がw
いいですねぇ。玄関横の小さな縦窓もいい。ちゃんと営業中でした。
次に大正期の建物である旧慈恵医院に向かったのですが建て替えられてました・・・
確か街角博物館になってたはずじゃ・・・
何故か煉瓦の基礎はそのまま使われていました。
引き返す感じで今度は東へ。
旧平木自転車店。伊賀市上野中町。大正11年。国登録有形文化財。
通りのランドマーク的な建物。
以前は上野文化センターという施設として使用されていましたが、近年当時の姿に復元してカフェとして利用されています。
K邸。伊賀市上野丸之内。明治21年。国登録有形文化財。
元々、上野警察署だった建物を昭和13年に現在地に移築。現在は個人宅です。
ずっと見ていたい素敵な建物。
しかし、明治の豪勢な洋館が個人宅だなんて贅沢過ぎる。維持は大変でしょうけど羨ましいですね。
次に向かった明治期の建物である上野高校の本館は改修中・・・
菅野酒造所。伊賀市上野車坂町。和洋折衷の建物。
車坂集議所。伊賀市上野車坂町。気になった建物。昭和初期ですかね。
上野農人町集議所。伊賀市上野農人町。奥に木造の洋館建築があり、気になって何とか全体を把握できる場所を探しましたが、完全に建て詰まっていて確認できず。
道側には洋風の車庫があります。奥の建物を見たかったなぁ。
M邸。伊賀市上野鍛冶町。これはいい洋館。
看板建築ですがすごくいいですね。この建物。雰囲気あります。
横田歯科医院。伊賀市上野魚町。
昭和初期頃でしょうか。
歌乃ゆ。伊賀市上野紺屋町。以前は銭湯でしたが、旧状に戻した上、現在はカラオケルームとして使用されています。
その近くで見つけた建物。和洋折衷ですかね。伊賀市上野丸之内。
伊賀鉄道忍者市駅。伊賀市丸之内。大正11年。洋風の可愛らしい洒落た駅舎。
しかし、忍者市駅ってなぁ・・・。元の上野市駅の方がいいと思うけどなぁ。
ちょっと南に戻って。
一乃湯。伊賀市上野西日南町。大正15年。国登録有形文化財。いまも現役の銭湯。
内部も雰囲気抜群なんでしょうね。
次に伊賀上野城の北方向へ。
消防団倉庫。伊賀市小田町。
中々古そうな建物。戦前には違い無さそう。
鬼瓦の装飾、見たこと無いデザインでした。
旧小田小学校本館。伊賀市小田町。明治14年。これぞ明治の擬洋風建築。
内部は資料館として見学できます。
階段部分。
2階踊り場にはステンドグラスが。
戦前に使われていたピアノが置かれています。なんと弾いていいそう。調律はされてませんが。
バルコニーへ出られる部屋。
ステンドグラスが素敵ですね。
2階窓は上げ下げではなく引き戸でした。
窓からは満開の桜が見れました。
上水道水源地送水機関室。伊賀市小田町。昭和11年。国登録有形文化財。
いわゆるポンプ室ですが、バルコニーを設けたりと凝ってます。
戦前の建物ってたとえ機械の施設でもこだわって作ってますよね。
伊賀文化振興城。伊賀市丸之内。昭和10年。伊賀市のシンボルの復興天守。
伊賀上野城は元々、築城の名手、藤堂高虎が築城し、以後藤堂氏が城主を務めましたが、現在の天守は昭和10年に地元出身の代議士・川崎克が私財を投じて建てたもの。それにしても昔のお金持ちは凄い。
伊賀上野城復興天守は木造で建てられています。
階段部分。城としてはありえないデザインで、いかにも戦前の木造和風建築と言った雰囲気を感じます。
3階部分は折り上げ格天井で、当時の政財界や華族の色紙がはめられています。
伊賀文化振興城は史実に忠実ではない復興天守ですが、今では得難い木材が使われており、近代建築として貴重な建物です。
俳聖殿。伊賀市丸之内。昭和17年。国指定重要文化財。
松尾芭蕉生誕300年を記念して建てられたもので、設計は伊東忠太。
1階内部には松尾芭蕉の木造が安置されています。
一通り伊賀市内を探索したので、再び茅町駅へ。
茅町駅へ向かう途中に見つけた洋館付き住宅。伊賀市上野茅町。
未チェックの物件でした。現在は空家。
そして伊賀市最後の訪問先。伊賀鉄道跨線橋。伊賀市上野桑町。大正期。
煉瓦造の立派な跨線橋です。欄干の装飾もいい感じ。
というわけで、伊賀市の近代建築探索を終え、翌日の探索地の名張市にあるホテルへ投宿。
次回は名張市の近代建築探索レポ日記となります。
※記事作成しました。名張市の近代建築探索レポ日記