2024年10月07日

神戸女学院大学(ヴォーリズ建築校舎群)見学レポ日記

2024年9月28日、兵庫県西宮市にある神戸女学院大学の一般公開に行ってきました。
神戸女学院大学の現校舎は、昭和8年にヴォーリズ建築事務所の設計により建てられた校舎群で、
ヴォーリズ建築作品が一カ所に12棟建ち並び、当時のまま残されていることから、2014年に国の重要文化財に指定されました。
ヴォーリズ建築らしいスパニッシュ様式の校舎群が建ち並ぶ姿は、壮観かつ女子大らしい華やかさを感じる空間です。

神戸女学院竣工記念1










実は、昭和9年に刊行された神戸女学院の竣工記念帖を所有しています。
中には竣工当時の校舎の写真が乗せられており、それらも併せて紹介したいと思います。

1案内板










正門前にある案内板。現在の神戸女学院大学のキャンパスの鳥観図が描かれています。
キャンパスは岡田山という小高い山の上にあり、ちょっとした登山。
学生さんは毎日この山を登ってるのか・・・・
神戸女学院竣工記念2










昭和8年当時の神戸女学院の空撮写真。重要文化財に指定されている主要部は現在と変わらないように見えます。
正門は修理中で覆いがかかって見えませんでした…

2音楽館










最初に見えてきたのは音楽館。堂々たる大きな建物です。
壁面のタイルやテラコッタの装飾が華やかです。
神戸女学院竣工記念9音楽館









竣工当時の音楽館。当時のままです。

3-2守衛所










坂を上がり切った場所にある守衛所。
3守衛所










他の見学者の方はあまり注目してませんでしたが、その可愛らしい姿に何枚か撮影。

4講堂










最初に訪れたのは講堂。
5講堂










ここで受付と最初の説明を受けました。
神戸女学院竣工記念3講堂










竣工当時の講堂。当時のまま。
7講堂










正面から。
7-2講堂エントランス階段










玄関ホールの階段。大理石の重厚な造り。
7-3講堂エントランスのシャンデリア










玄関ホールのシャンデリア。
8講堂内部










講堂内部。入った当初は多くの人がいたので、帰り間際の人がいなくなった時を見計らって撮影。
9講堂演壇










講堂の大きな特徴は、この壇上にある大きなアーチ。
10講堂演壇










壇上には装飾に富んだ立派な演壇が。これも当時のもの。
11講堂証明










天井には星形の照明があります。中々モダンなデザインです。

6通用門










いったん外に。講堂の横にある通用門。ここを通ると中庭に出ます。

12図書館ホール










次は図書館。図書館1階のホールが荘厳でした。
13図書館ホール










このアーチの空間が素晴らしい。
14図書館ヴィーナス










奥にはミロのヴィーナスの模造が。
15図書館照明










天井の照明。
16図書館照明










壁面の照明。照明も可愛らしかったです。
17図書館柱頭飾り










アーチの柱頭飾り。中央には松明が。
21図書館










図書館外観。
神戸女学院竣工記念7図書館









竣工当時の図書館。当時のまま。
18図書館2階天井










図書館2階天井には、彩色の装飾がありました。
神戸女学院竣工記念8図書館









竣工当時の図書館2階天井。当時から彩色の装飾が施されていたようです。
19図書館2階螺旋階段










図書館2階から3階に上がる螺旋階段。
20図書館2階閲覧机照明










図書館2階の閲覧机には竣工当時からの卓上ライトが今も残されています。

22文学館










次は文学館へ。
神戸女学院竣工記念7図書館









先程の竣工当時の図書館の写真に写る文学館。当時はバルコニーがありました。
23文学館階段










文学館の階段。玄関の階段ではないため、シンプルなデザイン。
24文学館扉










出入口のドア。半円窓の装飾が美しい。

25理科学館










理科学館。こちらは中には入れませんでしたので、中庭から外観のみを見学。

26総務館










総務館。講堂と併設している建物。
神戸女学院竣工記念5総務館玄関










竣工当時の総務館の玄関。今と変わらない姿。

27総務館階段室










総務館玄関の階段ホール。
神戸女学院竣工記念6総務館階段










竣工当時の階段ホール。当時のまま。
28総務館階段室










正面のアーチ窓も当時のまま美しい姿を見せています。
29総務館階段室照明










階段の両脇にある、まるで街頭のような照明。
30総務館階段室シャンデリア










天井にも可愛らしい照明がありました。

31総務館渡り廊下










総務館と文学館を繋ぐ渡り廊下。

32チャペル










最後に入ったのは礼拝堂。神戸女学院大学はミッション系スクールなので、チャペルがあります。
神戸女学院竣工記念4チャペル










竣工当時の礼拝堂。こちらも当時のまま。
33チャペルアーチ










礼拝堂玄関上部のアーチにある「SEARLE CHAPEL」(ソール・チャペル)の文字。
34チャペル内部










礼拝堂内部は狭いうえに多くの人がいたので全体の様子は撮影できず。何とか撮影できた堂内のアーチ。
35チャペル天井










礼拝堂の平面積は狭いですが、天井は高く開放感があります。
36チャペル祭壇










正面の祭壇。ステンドグラス等は無くシンプルなデザイン。
37チャペル照明










礼拝堂の照明。

38中庭噴水










中庭の噴水。

39中高部










今回の一般公開エリア外になりますが(というか近寄ることもできなかった)、神戸女学院中高部の校舎葆光館(ほうこうかん)。こちらも国指定重要文化財。
神戸女学院竣工記念10中高部










竣工当時の葆光館。こちらも当時のまま。

40全景










以上で神戸女学院大学のヴォーリズ建築校舎群の見学は終了。
見学者はかなり多く写真の撮影に苦労しましたが、終了間際になると多くの人が帰って行ったので、残り1時間でじっくり見学できました。
重要文化財の神戸女学院大学校舎群。ヴォーリズ建築を十分堪能できた1日でした。

※余談
41岡田神社










文学館の側に神社があります。
42岡田神社










岡田神社という神社で、廣田神社の摂社となってますが、延喜式に記載のある由緒ある神社。
ミッション系の女子大のキャンパス内に神社が存在していたのは意外でしたが、ちゃんと管理され新しい説明板もあるので大事にされているのでしょう。
ただ、神戸女学院大学のHPのキャンパスMAPにも大学構内の案内MAPにも記載がなく、その辺はやはり大学がキリスト教系だからという理由でしょうか。

besan2005 at 19:43│Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 兵庫県 | 学校建築

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