官公庁・役所
2021年09月07日
旧美方郡役所

鳥取市内の近代建築探索からの帰宅の途中に立ち寄った建物。
明治27年、七美郡役所として建てられた洋館です。明治29年に美方郡役所となり大正15年まで使用されました。その後は林業事務所等にしようされましたが、昭和62年に現在地へ移築。

現在は村岡民俗資料館まほろばとして使用されています。

同じ兵庫県北部には酷似した明治25年築の旧出石郡役所の建物があります。
2018年11月29日
旧奈良監獄・一般公開見学レポ日記

2018年11月23日から25日にかけて開催された旧奈良監獄の最後の一般公開に行ってきました。
旧奈良監獄は明治41年に完成した明治の五大監獄の1つで、設計は司法省営繕課の山下啓次郎。
ジャズピアニスト山下洋輔氏のお爺さんに当たる方です。
私は2日目の24日10時より参加。1時間も早く着いてしまったけど、入場前には凄い列ができ、早く来て正解でした。写真は正門。ロマネスク様式の洒落た煉瓦の門は刑務所というよりテーマパークの門のようです。

正門をくぐると目の前に現れる庁舎。華やかな正門と比べて装飾は控えめの威厳のある姿。
シンメトリーで威厳溢れる戦前の官公庁の庁舎って好きなんですよね。私は。

庁舎の横にある倉庫。

庁舎の入り口部分。

庁舎1階部分。

庁舎2階の講堂。かつてはここで受刑者が映画とかを見ていたようです。

庁舎講堂の窓から収容棟を眺める。

展示されている奈良監獄で使われていた道具。

奈良監獄の典獄(監獄長)や看守長のサーベル。

庁舎を過ぎると収容棟へと至ります。ここは中央監視所。八角形の棟から放射状に収容棟が伸びています。

中央監視所は吹き抜けとなり、1階も見渡せます。

中央監視所の天井。

中央監視所から伸びる収容棟も中央廊下が吹き抜けです。

収容棟の階段横の小部屋。

収容棟の独居房。

手洗いは石製。

独居房の扉。当然ながら分厚く頑丈で外から閉められると中からは開けられない構造になっています。

収容棟1階廊下のマンホール。
続いて収容棟から地下へ。
この地下部分が見ごたえのあるものでした。

地下の階段を降りたところの部屋。

窓から外を眺める。

地下からは外の中庭へ出られました。





古色蒼然とした煉瓦の壁が聳え立つ中庭の風景はまるで、中世ヨーロッパかファンタジーの異世界の城か要塞か監獄の中に迷い込んだかのような気分に。日本のしかも古都奈良にある建物とは思えないくらい。

地下の一室。雰囲気が素晴らしすぎる。電灯じゃなくて蝋燭か松明を置いて脇に木の樽や粗末なをテーブルを置いたら、まんま中世ヨーロッパの城の中。粗雑な兵士が飲み食いしている情景が目に浮かぶよう。

この地下室の隣の小部屋の壁に文字が書かれていました。どういった意味か分かりませんが。

再び収容棟へ。小部屋の棚。

収容棟1階。

収容棟の扉。

収容棟の裏側。

収容棟の裏手には同時期に建設された木造の実習棟がいくつかあり、その中には陸軍歩兵第38連隊の兵舎を移築した建物もあったようですが、悉く解体され更地になってました。
後でフォロワーさんから頂いた内部の写真を見ると、階段の手すりはそのまま残され、、内務班の部屋も兵舎時代の雰囲気が良く残されていました。できれば最後の一般公開の時までは残しておいて公開してほしかった…

拘置監や医務所のある裏庭。紅葉が煉瓦の赤と映えてきれいでした。

拘置監の建物。拘置監は未決囚や模範囚が収容されていた棟。

拘置監と回廊を繋ぐ廊下。

拘置監と接続する医務所の中央棟。こちらも八角形で、中央監視所のミニ版といった感じです。

隔離棟。精神疾患や集団生活が厳しい受刑者を収容した建物。

この狭く暗い煉瓦の建物に閉じ込められるのはかなりキツイ・・・。さすがに人道的な面から近年は使用されていませんでした。

隔離棟の横に保存されている江戸時代の奈良奉行所時代の牢舎。
まるでキリギリスの虫篭のように見えたので通称「ギス監」と呼ばれていました。
近代監獄ができる前は囚人はこのような場所に閉じ込められていました。
旧奈良監獄はこの後、改修を経て2019年に行刑史料館・2021年にはホテルとしての開業が予定されています。改修前の最後の姿を見ることができた一般公開。実習棟や旧歩兵第38連隊の兵舎がすでに失われて見れなかったのは残念でしたが、貴重な体験をすることができました。特に地下室と中庭が素晴らしかったなぁ。
※おまけ。

旧奈良監獄から少し南に下ったところに小さな古い煉瓦の建物が残されています。
旧奈良市水道計量器室。大正11年築。

すでに屋根は崩落し、廃墟状態ですが、建物のデザインや雰囲気は中々良く、旧奈良監獄と合わせた煉瓦建築として修復・整備してもらいたいものですねぇ。
2010年11月29日
篠山市の近代化遺産
城下町である篠山市は現在も古い町並みが残りますが、明治以降の近代化遺産も数多く残っています。
今回は篠山市に残る戦前の洋館の数々を紹介いたします。
大正ロマン館。元は大正12年に建てられた篠山町役場で、現在は改修され観光施設として利用されています。
篠山市歴史美術館。
明治24年築の旧篠山地方裁判所の建物で、現存する最古の木造裁判所です。
貴重な近代和風建築として保存活用されています。
旧法廷。規模は小さいですが、内装や机など凝った作りになってます。
篠山市のその他の近代化遺産建築。
味処 一超。
大正期〜昭和初期の建築か?
結構レベルの高い洋館。
大正期か?
井塚歯科医院。
窓まわりに改装が見られますが、
概ね旧態はとどめてます。
大正期〜昭和初期か?
下見板張りの小さな洋館。
2階部分の窓は当時のまま。
昭和初期か?
日本風の入母屋屋根を持つ洋館。
1階はガレージに改造されてますが、
2階は窓を含め当時のままのよう。
大正期か?
今回は篠山市に残る戦前の洋館の数々を紹介いたします。
明治24年築の旧篠山地方裁判所の建物で、現存する最古の木造裁判所です。
貴重な近代和風建築として保存活用されています。
篠山市のその他の近代化遺産建築。
大正期〜昭和初期の建築か?
大正期か?
窓まわりに改装が見られますが、
概ね旧態はとどめてます。
大正期〜昭和初期か?
2階部分の窓は当時のまま。
昭和初期か?
1階はガレージに改造されてますが、
2階は窓を含め当時のままのよう。
大正期か?
2008年09月22日
私的には近代化遺産としての価値ある映像です。
近年取り壊された旧長崎刑務所というのがあります。
明治40年に山下啓次郎が設計した煉瓦造りの洋館で、
規模もかなり大きく近代化遺産としても貴重な建築物でしたが、
刑務所移転のため取り壊されてしまいました。
解体中に一般公開があったらしいのですが、
その様子を撮影された方の動画がYouTubeにUPされていたので
紹介したいと思います。
2006年04月09日
2006年01月04日
ここは京都です(笑)
*昨日に引き続き近代建築ネタ。
本日ちょっと所用がありまして、京都府庁に行ってきました。
この旧本館は明治38年に完成した本格的西洋建築で、
(もう少し専門的に言うと、ルネッサンス様式)
平面がロの字型をした大規模な煉瓦建築です。
(外壁は、モルタルと御影石で装飾してます。)
去年、重要文化財に指定されました。
府庁に来たら、是非寄っていかないと・・・
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