和歌山県
2023年05月05日
和歌山市の近代建築探索レポ日記

2019年1月4日に探索した和歌山市の近代建築探索レポ日記です。記事を書いてる2023年からはもう4年が経つので、失われている建物もあるかもしれません。

旧日本勧業銀行和歌山支店。六番丁。大正14年。

大正時代の建物とは思えないモダンさ。現・みずほ銀行和歌山支店

旧和歌山郵便局電話分室。十一番丁。大正15年。

設計はあの山田守。山田守は逓信省関連の建物を多く設計しています。

大田萬。本町。元は服飾店だったようですが、現在はうどん屋さんになっているようです。
この時はまだ空家でした。

下見板張りの大型洋館。中之島町。北方面に向かっていて、たまたま見つけた建物。

個人宅には見えないので、何かの施設だったのでしょうか。航空写真を見たら、工場のようにも見えます。

学校に見えなくもないですが。

別棟の建物。こちらも大型の建物です。

姶成国民学校(現・本町小学校)の和歌山大空襲の痕が残る塀。
昭和20年7月9日の和歌山大空襲の際に焼け焦げた塀が残されています。

旧和歌山紡績紀ノ川工場。五筋目。大正8年。

昭和16年に大和紡績となり、現在は倉庫として使用されています。

大きな煉瓦建築です。

旧和歌山紡績紀ノ川工場の煉瓦建物の近くにある煉瓦建築。西布経。

これも和歌山紡績紀ノ川工場の建物の一部だったのでしょうか。

南海本線高架橋。西布経。高欄のデザインを見たら古そうに見えますが…

どうでしょうか?

旧西本組本社ビル。小野町。昭和2年。

西本組はかつて存在した大手の土木建築会社。

現在はテナントビルとなっていますが、街のランドマークになってます。

正面玄関の三角ペディメントが目を引きます。

中に入らせてもらいました。

内部の壁も当時のまま生かされており、良い雰囲気です。

奥の階段室。

階段も良い感じです。

3階にはお手洗いがありました。

和歌山県庁。小松原通。昭和13年。現存する数少ない戦前の県庁舎。

正面階段。

1階階段室。

正面のレリーフは、保田龍門作「丹生都比賣命」(昭和14年)

2階階段。

正面のレリーフは、保田龍門作「高倉下命」(昭和14年)

正庁の間。ちょうど年始の挨拶がされた後でした。
竣工当時の絵葉書。

戦前のビル。湊通南丁。偶然見つけた建物。

屋上の高欄といい、戦前で間違いないと思い撮影。

背面。元は何の建物だったんでしょう。倉庫かもしれませんが。

洋館住宅。湊通南丁。先ほどの戦前ビルの隣にある洋館。

滋野医院。真砂丁。大正10年。

現役の立派な洋館医院。

玄関のステンドグラス。待合室をちょっと見せてもらいましたが、そちらも立派でした。

滋野医院に隣接して建つ洋館。恐らく院長さんの自宅でしょう。昭和初期っぽく見える大きく立派な洋館。

洋館付き住宅。藪ノ丁。

真砂浄水場発電機室。真砂。昭和11年。真砂浄水場にある建物。

こちらは北送ポンプ室。大正14年。もう一つ、南送ポンプ室もあるのですが、上手く撮影できませんでした。

S邸。吹上町。洋館付きの大きなお屋敷。

旧制和歌山中学校図書館。吹上町。昭和4年。現在は桐蔭高校の同窓会館。

旧紀陽織布社宅群。鷹司町。大正9年。

近代建築好きには割と知られている建物。煉瓦の建物がずらりと並びます。

一番端に当時の面影を残す1棟があります。1階が煉瓦造で2階が木造だったようですが、住み心地はどうだったんでしょうね。

F邸。堀止東。大きなお屋敷の一角にモダンな洋館があります。

新堀東にある洋風長屋。

S邸。堀止東。大正15年。大きな洋館住宅。設計・施工、あめりか屋。

玄関部分のステンドグラス。

がんこ和歌山六三園。堀止西。大正末期。相場師だった松井伊助の別邸だったお屋敷。

現在はがんこチェーンの店舗となっています。お昼はここでいただきました。

六三園の敷地には日本建築だけでなくこのような煉瓦建築や

洋館も残されています。これは浴室棟。

郭家住宅。今福。明治6年。

元は郭百甫医院だったコロニアル様式の住宅兼医院。貴重な明治初期の洋館。

しかし私が訪ねたときはだいぶ老朽化が進んでいました。

現在、郭家住宅の保存の要望が出され、保存会が活動されています。修復保存され、通年公開されることを願っています。

陸軍歩兵第61連隊正門。砂山南。

陸軍歩兵第61連隊歩哨舎。連隊の敷地は若山商業高校と西和中学校の敷地となってますが、この正門と歩哨舎が記念として残されています。

旧和歌山陸軍墓地忠霊塔。西高松。昭和16年。忠霊塔の建設に当たり、個人墓の墓標は万性寺に移されました。

I邸。松ヶ丘。昭和初期頃。

ハーフティンバーのオシャレな洋館。

W邸。東小二里町。大きなお屋敷に付属する洋館。

廃墟の洋館。松ヶ丘。

1階壁のタイルは陽刻のテラコッタになっており、贅を尽くした感じとなっています。

洋館付き住宅。西高松。屋根が傷んでいるようで修理中でした。

洋風長屋。秋葉町。新堀東にある洋風長屋と同じタイプですね。

M邸。秋葉町。

旧中原嘉吉邸。和歌浦東。昭和3年。大きな屋敷にある立派な洋館。

中原嘉吉は染色業で財を成した人物。

旧由良山荘(旧由良浅次郎邸)。和歌浦東。明治43年。廃墟界隈では有名な山の上に建つ巨大な洋館。元は由良浅次郎の自邸。由良浅次郎は合成染料の国産化などで財を成した人物。
現在は廃墟となっているこの巨大洋館、こちらのサイトによると、内部もかなり贅を尽くしたもので、超一級の洋館だと分かります。ちなみにここで真珠湾攻撃の密議がされたとも(本当かなぁ?)
洋館は老朽化が進んでいるとはいえ、丈夫に造られているのか、写真を見る限り痛みは少なく感じます。是非内部を見てみたいとはいえ、許可なく入ると不法侵入に・・・。文化財指定される価値は十分ある一級のこの洋館、なんとか修復保存して公開・活用されてもらいたいものですが。